本と映画と日常と

自分が読んだ本、鑑賞した映画と日常の徒然を書き留める備忘録ブログです。感想記事にはネタバレもありますので、各自の判断と責任のもと閲覧くださいませ。

【17.05.01.】『美女と野獣』鑑賞

あらすじ:
信じること。愛すること。

世界中を魅了した、ディズニー不朽の名作。
心の歓びと感動を、いつまでも。

美女と野獣 MovieNEX

ディズニー・アニメーション不朽の名作『美女と野獣』がついに実写映画化。
魔女の呪いによって野獣の姿に変えられてしまった美しい王子。
呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されること―。
だが野獣の姿になった彼を愛するものなどいるはずがなく、独り心を閉ざし本当の自分を見失っていく。
そんな絶望な日々に光を与えたのは、心に孤独を抱えながらも、自分の輝きを信じて生きる、聡明で美しい女性、ベル。
このふたりの出会いがお互いの運命を次第に変えていく。
amazon内容紹介より)

エマ・ワトシンが好きなことと、ベルというキャラクターとエマの持つ芯の強いという個人的なキャラに合致を感じて、二次元の三次元化が苦手な私でも観れるかな、と思って鑑賞してきました。
あと、かなりディズニーのアニメ版をリスペクトした作りになっているので映像美が素晴らしい、という話も聞いていたので、目の保養に、と…。

予想以上でした…。
アニメの『美女と野獣』が初めて日本で劇場公開されたときは、毎日会社帰りに通って何度も観た、というくらいにこの作品が大好きなんですけど、20余年前のあの感覚がふつふつと…明日もまたスクリーンで観たい…っ

吹き替え版が個人的にどうも苦手で(多分、口と発音が合っていないことに違和感を覚えてしまう性質なんだと思います)、字幕版を鑑賞してきました。

字幕・劇場で

ここはもう譲れないというレベルで素晴らしい作品でした!!

蛇足。
スクリーン&サラウンドで『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』の予告を観れたのが感動レベルでゾゾ毛立たせてきました…。
いつも円盤で観る…。泣

モアナのチラシがなくなっていて残念。
(パンフレットを公開直後に買っておいてよかった)
これは明後日のレディースデーに見に行けるといいなあ、なんて思いつつ、まだモアナ観れてない…;

『追憶』も興味をそそる内容っぽくて(刑事、被害者、容疑者として25年ぶりに幼馴染が再開してなんとか、って展開の模様)、チラシをもらってきました。
『LOGAN』は観ないわけがない。笑←実写ウルバリンスキー(筋金入り)
ものすごく惹かれているのが、

『22年目の告白』
時効に守られ、次のゲームを仕掛けてくる、藤原竜也演じる曽根崎vs22年前の事件で曽根崎を逮捕寸前まで追い詰めながらも取り逃がしてしまった、伊藤英明演じる牧村の攻防…っぽい?
なんとなく空気感が東野圭吾さんっぽい気がしたんですけど、原作はないのかな?
(チラシには脚本の方のお名前しか書かれてなかった)

こうして自分の好みを眺めてみると、自分は『人間』を書きたいんだなあ、って…そして、書けるだけの語彙力も知識も観察眼もないので結局書かないでいる、という自分の無能っぷりを予告やチラシで再確認して参りました…。orz

【つづきはネタバレ感想です】

ビックリするくらいアニメ版に忠実な導入で、いきなり総毛立つほどの圧巻で物語に引き込まれました。
アニメを観たのが20余年前なので、創作から離れていたこともあり、作り手として注意深く鑑賞することがなかったせいもあってうろ覚えの部分もかなりあるのですが、全体を通じて、ものすごくアニメの雰囲気、世界観、作風などを尊重し、そちらを観ていた人がイメージを損ねないような細心の配慮が施されていて感動しました。

そのくせ、アニメ版以上に、ガストンは小憎たらしく(苦笑)、ベルは気高く強く美しく、そして私が意外だったのは、ビーストがとてつもなくカッコ可愛い……。
アニメ版もこうだったっけか?
というくらい、表情の一つ一つが、不器用であどけないんですよ。
特殊メイク大変だったと思います。役者さんの表情を損なわずにビーストにさせる。
そのおかげで、魔法が解けたあとも、ベルは彼の少年のように青く澄んだ瞳を見て一目で彼だと分かって微笑むエマのなんとも言えない微笑がこちらをくすぐったい思いにさせました。///

あと、恐らくですが、アニメ版よりもビーストの心情をとても丁寧に描いていると思います。
実写版オリジナルの歌がある、とは、鑑賞後にパンフレットのダン・スティーブンス(ビーストの役者さん)のコメントを見て「あ、やっぱ!?」と思いました。
ダン曰く「見どころ」です。
確かに、見どころです。
多分アニメでは、ビーストがベルを村に返したあとの描写ってここまでなかったと思うんですよ。
ベルが鏡を持って村に帰り、村の人たちに鏡に映ったビーストを見せて野獣狩りだぁ! って流れだったかと。
この時間軸のビーストの切々とした気持ちを歌いあげているのが実写版のオリジナル部分だと思うのですが、もし私の勘違いだったら教えてください;

ケンカップル(いやその段階ではカップルじゃないんですけどね。笑)好きなんで、本音でぶちまけ合うベルとビーストのやり取りにニヤニヤしてしまったり、ビーストがベルへの気持ちを自覚したときに使用人たちが応援して彼を励まし元気づけるのですが、その反駁がいちいち「少年か!」と思うほど可愛らしくてもうどうしようかと……っ!

ベルのお母さんの話も、実写オリジナルですかね?
そのエピソードの下りは、ベルとビーストがそれぞれ自分の孤独を口にするところから明かされたのですが、そのきっかけは、ベルが賑やかな使用人たちの会話を耳にして「みんな楽しそうね」とビーストに微笑むと、彼は「でも、私が近付くと皆黙り込んでしまう」と、しょぼんとし、それを受けてベルが「私も、村の人みんなから変わっていると言われているわ。独りぼっちなの」と返す、ビーストはそれを受けて、「逃げようか」と言うんですね。
だけど、自分はこんな姿だからどこにも逃げられない。
ベルなら好きなところへ逃げられる、と、魔女からの第二の贈り物をベルに差し出すんです。
それは自分の思い描いたところへ行ける本で、ベルは両親が住んでいたパリの小さな屋根裏部屋へビーストと訪れるんです。
彼がベルだけのために魔法の本を譲ってくれたこと、そしてずっとベルが分からないでいたなぜ母親がいないのかという謎を解き明かす手助けをしてくれたこと、実は疫病に罹ってしまったがために、ベルに感染さないため、母親に懇願された父親が母親をパリに置き去りにして今の村へベルと逃げて来たことを知ります。
それをともに知ったビーストが、「おまえの父親を盗人などと言って悪かった」と、本当に済まなそうな表情をして謝るんですが、強面の次元を超えたビーストを、それにも関わらず好きになっていく「動機」がものすごく丁寧に積み上げられていて、なんていうんだろう…。

ベルが主人公で、そのパートナーとしてのビースト

ではなく、二人の物語、という構成になっていて、メチャクチャよかったです!

ちょっと、上映期間中はできるだけ通いたいなあ、と。
やっぱり劇場へ足を運んでしまうと、あれこれ観たい作品が多すぎて…。^^;
美女と野獣』はスクリーンで観ないと意味がないとやっぱり今も思ってしまいます。
なので、ほかの観たい映画を1本+再鑑賞という形で、自分の記憶にがっつりインプットしたいなあ、と思わせるほどの良作でした。

とりま、明後日行けそうだったら、次は『無限の住人』か『攻殻機動隊』とこの作品の二本立てで見てこようかな、と。
(肩腰の容態次第ですけどねー…;)

もうホント、劇場鑑賞がオススメです!

【2周目鑑賞の追記】
同じ作品をスクリーンで何度も観て新発見を楽しむか、別作品を1つでも多く見て楽しむか、と悩んでいた私に、この作品2周目を選ばせたのは、twitterでリストフォローしている映画クラスタさんたちのコメントでした。

唐突ですが、「美女と野獣」に於いて大嫌いなのがガストン氏です。
実写版ではアニメのように顎割れてなくてカッコいい…それが余計にムカつきました。笑
嫌な奴なのにイケメンとか赦せない!みたいな。笑

このガストン演じるルーク・エヴァンス氏が、映画クラスタさんの中で大絶賛されておりまして、思わずルクエヴァ情報を漁ったら、素の彼があまりにも可愛カッコいいイケメンさんでして…2周目は、彼を拝みに行ってしまいました…。

この作品、舞台で演じた経験のない(おそらく)エマ・ワトソン含め、演じている役者さん全員がご自身で歌ってもいらっしゃるそうです。
そんな中、ルクエヴァ氏は舞台役者さんでもあらせられるので、意識してみれば本当に音響効果ではなく彼自身の歌唱力(と腹筋)が素晴らしく…っ。
完全にダンからルクエヴァに心変わりして帰ってまいりました。笑

思うに。
役者さんというのは、無地のキャンバスであろうとするのだとは思います。
ですが、それでも人間なので「自分のカラー」というのを捨て切れることはないのでは、という気がします。
そして、捨て切れないがゆえに、素の自分と似たキャラクターを演じるのは難しいのではないかと思います。
ガストンはアニメでも充分に憎たらしいキャラなのですが、ルクエヴァ演じるガストンはその上をいってました。
性格極悪のくせにイケメンだから、と思っていたのですが、容貌だけでなく、ルクエヴァ氏自身から滲み出てしまうカッコ可愛い何かが現れてしまうから、なのかなあ、と。
本当に「ガストン」は嫌なヤツなのに、どこか憎み切れない瞬間がちょいちょいあるので、そこで「あ、かわ…クッソ!」みたいな感じで腹が立ってたんです。笑

というわけで、円盤は買いに決定です。笑
美女と野獣』は、どんな表現媒体でもやっぱり素晴らしいです。
2度もスクリーンで見ることができてよかった。
アニメに至っては自由気ままな暮らしをしていたころだったので、上映期間中仕事帰りに毎日観に行っていたくらい好きな作品です。
それだけに、実写化の話題が出たとき、エマはしっくりきたものの、ほかのキャストに不安を覚えていたのですが、全然そんな心配はありませんでした。笑